ぬるで

大学図書館員の日常と非日常。

最強の大学図書館員になれる研修

はじめに

 ぬるで氏は最近,研修の企画に携わることが増えてきた。ということで,「最強の大学図書館員」になれる研修を考えちゃうんだもんね。

 

最強の大学図書館員になれる研修

 さて,では早速,最強の大学図書館員になるとしましょうか。

 

最強の大学図書館

 その前に「最強の大学図書館員」って何ぞや?

  • 最強=変化に対応できる=自分(の知識や行動)を変えられる=変態
  • 大学図書館員=学術情報流通を担う=求められた情報を早く確実に届ける=知の共有を促す

 つまり,知の共有を促す変態。

 

研修プログラム

 「知の共有を促す変態」になるための研修計画が今,動き出す!!!

 

 まずは、不易を知り、軸を持つための大学図書館員基礎セミナーをうけるのじゃ。

 

  1. 大学図書館哲学(「大学図書館の本質は何か?」を調査し,自分の言葉で表現し,対話をとおして図書館観*1を揺さぶる5日間)
  2. 大学図書館倫理(「大学図書館はどうあるべきか?」を考え,自分の言葉で表現し,対話をとおして将来像を見いだす5日間)

 

 次は、流行を追い、最前線に立つための、大学図書館員応用セミナーを受けてちょ〜。

 

  1. 大学図書館員実習(尊敬に値する大学図書館員に張り付き,考え方や仕事のやり方を盗む10日間)
  2. 大学図書館員実践(尊敬に値する大学図書館員に自分の仕事ぶりを見てもらい,考え方や仕事のやり方を修正する10日間)

 

 ここまで来れば、恐れることは、何も無し。自分に必要な既存の研修に手をあげろ!

 

 最後に、軸をずらし、新しい大学図書館を創造する。これ即ち「知の共有を促す変態」=「図書館仙人」の出来上がりである。

 

おわりに

 巨視的視点を持ち,微に入り細を穿ちながら,現状をより良く変えようと尽力する。そんな大学図書館員に私はなりたい。

(つまり,周辺に目を配りながら,目の前の仕事を,工夫しながらやっていこうってこと。)

 

 次回、各プログラムの詳細が明らかに! ……なるかもしれない。

 

参考

森 いづみ. "大学図書館職員のスキルアップ法: ワカルからカワルへ: プロフェッショナルへの成長プロセスを実践しよう". 2019年度大学図書館職員短期研修. 2019-10-01, 京都大学附属図書館, 東京大学附属図書館. 2019, 74p.

http://hdl.handle.net/10091/00021674

 

国公私立大学図書館協力委員会. "大学図書館職員の専門性と専門研修のあり方について(報告書)". 2015, 55p. 

http://www.janul.jp/j/documents/coop/training_wg_report_1512.pdf

*1:「としょ”かんかん”」という響きは良いですね。

消極的な図書館員の言い訳

拝啓 課長殿 

 在宅勤務で顔を合わさない日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

 さて、今回筆を取りましたのは、一つお願いがあったためです。

 課長の周りの消極的な図書館員はいませんか? そう、私こと、ぬるでのことでございます。

 

 なぜ、消極的になってしまうのか、言い訳を聞いてください。

 それは、自分の仕事(業務範囲)から飛びでるのが、怖いからです。もちろん課長は「挑戦しなさい! 協力は惜しまない。」と、発破をかけてくれます。でも、それだけじゃ動けないんです。私は、いろいろ経験したいし、貢献したい。ただ、自分から動く勇気が出ないんです。

 

 だから、お願いがあります。「この仕事頼めない? (JPCOARとかJUSTICE とかの)委員をやってみない?」と振っていただけないでしょうか? はじめから「あっ、この仕事はやって良いんだ。」と分かっていたら、一歩踏み出しやすいんです。「課長も言ってるし、やってみようかな。」とほんのちょっとの勇気も出せるんです。

 

 「いやいや、自分で動けよ」というツッコミがあることは、重々承知しています。また、自分で自分の道を切り開いている図書館員がいることも、分かっています。分かった上での、お願いです。

 

 私は立派なヘンタイ*1になるという夢があります。私のような困った図書館員のために、軽〜く軽〜くネコジャラシで背中をくすぐっていただけると幸いです。

 

敬具

 

2020年6月吉日 ぬるで*2

*1:予備校の先生からのはなむけの言葉。結構好き。

*2:思い返せば、私は背中を押してくれる良い上司に恵まれているなあ。偉くなったら(ならないかもだけど)、部下(若手)にいろいろと任せられる上司になれるかな? 「責任は私が取る!」とか言ってみたい。

情報編集を促す図書館

はじめに

 ぬるで氏は松岡正剛『知の編集工学』(朝日文庫)と『知の編集術』(講談社現代新書)を読み,唸った。

 

 「図書館が情報を提供するのは,お客さんが”編集する”のを助けるためだ。」と気づいたからでアール。

 

 

情報編集支援

 たとえば,学習支援は「図書館が提供した情報で,学生さんが,何かしらの学び(自分の知識の編集)をするため」と捉えられるじゃん。

 また,研究支援は「図書館が提供した情報に,研究者が+α(実験とか思考とか)を積み上げて,何かしらの発見や発明(世界の編集)をするため」と捉えられますね!

 つまり,すなわち,畢竟,図書館の支援は全て「編集支援」と一括りにできるんじゃないの? と発見しちゃったんだもんね。

 

 

 

情報編集支援サービス

 それじゃあ図書館の機能を情報編集支援だと捉えると,どんなサービスが考えられるだろうか?

  • (抽象的だけど)編集可能性の高い資料を収集・整理・保存・提供・公開する。
  • 遊び・対話・不足*1を演出する。

 ツッコミどころ満載ですね。*2

 

 

おわりに

 これからは図書館員として進路に迷ったら「情報編集を支援するには何ができるか?」を自分自身に問いていこう!

 編集支援という視点から見ると,図書館がもっと楽しくなりそうで,良かった良かった。

 

参考

知の編集工学 (朝日文庫)

知の編集工学 (朝日文庫)

  • 作者:松岡 正剛
  • 発売日: 2001/02/01
  • メディア: 文庫
 
知の編集術 (講談社現代新書)

知の編集術 (講談社現代新書)

  • 作者:松岡 正剛
  • 発売日: 2000/01/20
  • メディア: 新書
 

 

*1:『知の編集術』p.9より

*2:「編集可能性の高い資料」ってなんだよ? とか。「遊び」ってなんだよ? とかとか。あんまり考えつかないもんだ。

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