ILL専門図書館の可能性
はじめに
除籍本がモッタイナイ。どうすればいいんだーーーー! ということで方策を考えてみた。
ILL専門図書館
除籍本を「捨てる」のではなく,「流通」させたい(誰かが使えるようにしたい)。ということで,以下の記事で言及した「1か所に集めちゃうんだもんね計画」を改訂して「ILL専門図書館」を作りましょう。
ILL専門図書館
- 除籍する。
- 箱に詰める。
- 除籍本集積所(倉庫)に送る。
- NACSIS-CATに登録する。
- 集積所の書架に大きさ別に並べる。
- 共同保存書庫の完成。
- ILLで資料を活用する。
土地と建物
では早速,土地を購入して,倉庫を建てましょう。国立国会図書館本館(約74,900平方メートル)と新館(約72,900平方メートル)を合わせたくらいの大きさ(約150,000平方メートル)でいいかなあ*1。
- 安い地価の土地を確保する(「北海道南部で530円/平方メートル」だって)。
- なるべく安く堅牢な倉庫を作る(建築費は「木造の場合は31.3(万円/坪)」だって)。
土地は150,000(平方メートル)*530(円)=79,500,000円
倉庫建築は150,000(平方メートル)*0.3025(坪に変換)*313,000(円)=14,202,375,000
ざっくりと「143億円」必要ですね。高!
書架
アメリカのWRLC(Washington Research Library Consortium)のシェアードプリントでは「書架は9メートルほどの高さの固定書架」を使ってるって。使いたいけど値段が分からない。
代わりの計算。金剛さんのスチール製書架8段複式連結で安いのが62,380円。
書庫なので1棚40冊とすると,40(冊)*8(段)*2(複式)=640冊。
国会図書館の本館「約450万冊」と新館「750万冊」分の「1,200万冊」は入れたいので,1,200,000(冊)/640(冊/書架)=1,875(書架)
1,875(書架)*62,380(円)=116,962,500
ということで,適当ですが2億円くらいと見積もっておきます。
運用資金
光熱費(不明),通信運搬費(不明),施設管理費(不明),システム管理費(オープンソースの図書館システムを使おう。),人件費(5人くらいで大丈夫かなあ。1人800万円*2くらい?),税金(不明)の支払いなどが必要。
仮に年間2億円としておく。
結論
初期投資(土地,建物,書架など)に143億円(経費はどこから? き…き…寄付?)。
運営費に年間2億円(全国の公共・大学図書館5000館が等分に経費負担すれば4万円)。
実現可能性はいかに?
おわりに
初期資金と人員が必要だ…(なんでもそうか)。大学図書館だけでも320万冊も除籍しているので,1200万冊収蔵だと4年でいっぱいになっちゃうね(重複がたくさんあるでしょうが)。
参考
国立大学図書館協会 学術情報委員会(2014) 学術情報の利用促進と保存プロジェクトチーム報告
https://www.janul.jp/j/projects/si/gkjhoukoku201406b.pdf